歌うこと

合唱をしている人に、個人レッスンができること

合唱では、たくさんの声が重なって、一つの音楽をつくります。

同じ旋律を歌っていても、一人ひとりの声は違います。
声の響きも、身体の使い方も、得意な音域も違います。

私は、その違いがあるからこそ、合唱は面白いのだと思っています。

一人ひとりの声は、それぞれ違う楽器

合唱をしていると、

「周りと同じように歌わなくては」
「自分の声が目立たないようにしなくては」

と考えることがあるかもしれません。

けれど、全員が同じ声になる必要はありません。

大切なのは、それぞれの声を消してしまうことではなく、自分の声という楽器を知ること。

自分の身体をどう使えば楽に声が出るのか。
どんな響きを持っているのか。
どこで力が入りやすいのか。

それを知ることは、合唱の中で歌うときにも役立ちます。

「合わせる」だけではなく、耳を使う

合唱では、周りの音を聴くことがとても大切です。

でも、「周りに合わせよう」とするあまり、自分の声を無理に変えてしまうことがあります。

誰かの声に似せるのではなく、自分の声を保ちながら、周りの音を聴く。

音程、響き、言葉、呼吸。

耳と身体の感覚を使いながら、自分の声をその中に置いていきます。

一人ひとりが自分の楽器を無理なく使えることが、結果として豊かな響きにつながっていくのだと思います。

個人レッスンだからできること

合唱の練習では、一人の身体の使い方や声の状態を、時間をかけて見ることはなかなかできません。

個人レッスンでは、その人の声だけを聴くことができます。

「高い音になると力が入る」
「息が続かない」
「音程が取りにくい」
「以前より声が出にくくなった」

同じ悩みに見えても、原因は一人ひとり違います。

自分の身体と声を知ること。

それは、合唱の中で自分の声を消すためではなく、自分の声を大切にしながら、ほかの人の声と重なっていくための準備でもあります。

それぞれ違う色を持った声が重なったとき、合唱ならではの豊かな響きが生まれます。