「声楽を習ってみたいけれど、今から始めても遅いでしょうか?」
大人の方から、よくいただく質問です。
私は、歌うことに「遅すぎる」ということはないと思っています。
むしろ大人になったからこそ、歌える歌があります。
若い頃にはわからなかった言葉の意味が、ある日ふっと心に入ってくることがあります。
嬉しかったこと、悲しかったこと、誰かを大切に思ったこと。
これまで生きてきた時間は、その人の歌の中に自然と現れます。
だから、大人になってから歌うことには、若い頃とはまた違った深さがあります。
声は、自分の身体から生まれるもの
声楽というと、
「高い声を出す」
「大きな声を出す」
「正しい発声を身につける」
そんなイメージがあるかもしれません。
でも、声は身体から生まれます。
呼吸をすること。
立つこと。
身体を動かすこと。
そして、力を抜くこと。
自分の身体がどう動いているのかを少しずつ知っていくことで、声も変わっていきます。
無理に誰かの声に近づけるのではなく、自分の身体を知り、自分の声を知ること。
その先に、より自由な表現があるのだと思います。
歌には、近道がありません
何回かレッスンを受ければ、突然すべてができるようになる。
残念ながら、歌はそんなものではありません。
身体の使い方を知り、声を出してみて、また考える。
うまくいく日もあれば、思うようにいかない日もあります。
でも、その時間そのものが、自分自身と向き合う時間でもあります。
少しずつ身体が変わり、少しずつ声が変わり、ある日ふと、
「あ、前より楽に歌えている」
と気づく。
そんな変化を楽しみながら、自分の声を育てていくのが声楽なのだと思います。
「歌うことが好き」から始めていい
楽譜が得意でなくても。
音楽の専門教育を受けていなくても。
昔のように声が出ないと感じていても。
大丈夫です。
上手になってから始めるのではなく、始めるから少しずつ変わっていきます。
歌うことが好き。
その気持ちがあれば、もう始まっています。
大人になった今のあなたにしか歌えない歌を、一緒に探していきましょう。
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